当倶楽部は、平成14年の7月8日に東京地裁に民事再生開始手続を申請しました。 その後、再生計画に則り、14年10月 に融資金募集の受付開始をしました。 ところが、東京地裁の指定する期限までに2億7,600万円を集めなければスポンサー方式になってしまうという窮地に立たされていました。 再生資金の調達には、正会員1口に付30万円で融資受付が始まりましたが、なかなか1億円を越えない状況でした。 そこで「資金調達委員会」が発足して、すでに融資に応じた会員に対しての追加融資の要請や会社よりの電話や訪問などの資金集めが行われました。 ところが期限まで30日余りの段階でその金額はまだ1億5千万円余りでありました。 再生有志会員の間には「再生資金を集められないのではないか?」という焦燥感が漂う中、故井手日口初代理事長より5千万円の大口融資の申し出が寄せられました。 この融資が呼び水となり、最終的に3億円を越える資金が調達でき、平成15年3月地裁による「再生計画の確定」がなされました。 最後の土壇場で、この井手口初代理事長の偉業は大栄カントリー倶楽部再建の礎となりました。 今日、大栄カントリー倶楽部が順調に運営を継続できるのも、まさに井手口初代理事長のおかげです。 その後、1年足らずで井手口初代理事長は、平成16年の3月19日に世の多くの人に惜しまれて永眠されました。 勿論、たいへんな功績のあった初代井手口理事長の訃報に接し、再建有志会員が涙して悲しみに包まれておりました。 そのような背景があり、初代井手口理事長の功績を称えると共に、この御恩を倶楽部会員が忘れることがなきように、翌年の平成17年3月より、哀悼と謝意を表す意味でも「メモリアル井手口杯」を開催することになりました。 時の経つのは真に早いもので、この「メモリアル井手口杯」も本開催で9回目を迎えました。 大栄カントリー倶楽部をこよなく愛した初代井手口理事長の倶楽部史に残る偉業と功績の足跡は、これからも忘れることなく、先人が語り継げなければなりません。 本日は、その偉業を称える会員の皆様で盛大にメモリアル杯が開催されましたことをご報告申し上げます。